機械制御に特化したエッジAIソフトウェア
マイコンにも搭載可能なレベルで推論処理時間の短縮、
メモリ使用量の削減を実現した汎用的なエッジAIアルゴリズムのソフトウェアです。
機器や設備に搭載したマイコンでの制御効率化や性能向上に貢献します。
Memory Saving Treeとは
種々の特許をベースとした弊社独自の技術により生み出された機械学習アルゴリズムであり、機器の制御改善に使用されることを
主なターゲットとしています。数十KBのメモリがあれば動作し、一般的なマイコン(動作クロックが数十MHz~数百MHzのCPU)において
数十マイクロ秒~数ミリ秒で推論処理を実行できるため、各種マイコン搭載機器において機械学習を実現することができます。
Arm® Cortex®-Mシリーズのマイコンを標準でサポートしているため、多くの機器への搭載がすぐに実現できます。
また、使用中のAIモデルに対して新たなデータを学習させることでモデルを更新する「追加学習」の機能も備えています。
Memory Saving Treeの3つの特徴
マイコンに搭載可能な
省メモリ設計
マイクロ秒オーダーで
推論実行
デバイス上で
モデルの更新が可能
マイコンに搭載可能な省メモリ設計
一般的なアルゴリズムと同等以上の精度を有しつつ、メモリ搭載量の少ないマイコン上にも搭載可能な軽量性を実現しました(ROM: 10KB程度、RAM:数KB~数十KB)。このため、生産設備や製品に搭載されたマイコンに組み込んでご利用いただけます。
マイクロ秒オーダーで推論実行
低速なマイコン(数十~数百MHz程度の動作クロック)でもマイクロ秒からミリ秒オーダーでの予測が可能です。高速な制御を必要とする生産設備や機器においてもリアルタイム性を確保するのに役立ちます。
現場でモデルの更新が可能
現場での運用を続けながら、その場で得られたデータを使ってデバイス上で学習をする機能(追加学習)を備えています。これによって、機器の経年劣化や環境変化、機器ごとの個体差などに追従したモデルへと更新させることに役立ちます。
モデルの更新時、クラウドとの通信を必要としないため、通信コストやセキュリティリスクもありません。また、ニューラルネットワークなどとは異なり、追加学習をしてもこれまで学習してきた内容を忘れること(破滅的忘却)はありません。学習のタイミングや頻度、学習量を外部でコントロールすることで、理想的なAIモデルでの運用に近づけることができます。
Memory Saving Treeの動作検証済みマイコン
Memory Saving Treeは“指先大”マイコンへの実装を実現した超省メモリなエッジAIアルゴリズムです。
多くの既存マイコンへ実装可能であり、高精度なエッジAIの多種多様な領域における活用を実現します。
エイシングが提供するAI-PID
AI-PIDとは機器や生産設備などで使用される制御処理(モーター制御、油圧制御など)に対して制御指令値をAIで補正する技術です。
例えば、生産機器で発生する振動抑制などで活用することができます。
フィードバック制御の一種であるPID制御では、振動が発生してから制御量を調整するため、始動時の安定までの時間の短縮や、急激な外乱による影響、機器の個体差による微妙なずれなどは通常の制御ブロックだけでは対処しきれないものが多く、避けることが困難です。そこで、AIをPID制御にアドオンすることにより、制御対象の将来状態を予測し、先回りして制御量を補正することで制御の安定性向上が可能となります。
そのため、AI-PIDの技術を活用し、既存制御を高度化することで、製品品質の向上や不良品削減を実現できます。